2008年09月24日

「次郎長三国志」〜(極)個人的泣きどころ

「ぐるりのこと。」でしみじみし、「おくりびと」で嗚咽したのもつかの間、まさか「次郎長三国志」を観てこんなに泣くとは思ってもみなかった。その「心を突き動かされる感覚」は、本当に意外なものであった。

映画は、次郎長(中井貴一)とお蝶(鈴木京香)の祝儀の場面から始まる。しかし、まさにその時、周囲には大勢の捕り方が迫っており、次郎長はやむなくお蝶を後に残し、子分の大政(岸部一徳)らを引き連れ旅に出るはめになる・・・。
実は、僕が(最も)大いに泣いたのは、この導入部から、旅の途中で森の石松(温水洋一)がひと悶着の末一行に加わることになるあたり、そして1年後に清水に戻り本格的に次郎長一家を構えるに至る前半部分なのである。

物語は、それ以降の方が長い。また、お蝶との別れや、それをきっかけとして堪えに堪えていた怒りが一気にあふれクライマックスのチャンバラへとなだれ込むあたりの方が、おそらくはもっとずっと感動的であるはずなのだ。
しかし、僕がしびれたのは、ホントに何でもないような、「旅行けば」のあれやこれやだった。
何て自由なんだろう、と思ったのだ。この伸び伸びした感じは一体何なんだろう、と驚いたのだ。そして、羨ましくて羨ましくてたまらなくなってしまったのだ。
僕は、それこそ嗚咽した。まるで「河童の三平」の三平と狸の喧嘩を見ているようだった森の石松と次郎長達のやり取りや、東海道の青い空、そして彼等の屈託のなさに。

テンポが悪く感じられた後半も、今じわじわと好きになりつつある。
お蝶との約束も反故にして殴り込みをかける次郎長一家はやっぱりカッコいい。
その「大馬鹿者にござんす」な感じが、この映画の真骨頂である。

※前作においても、中井貴一は素敵でしたね。
         ↓
寝ずの番寝ずの番
中島らも 大森寿美男

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posted by og5 at 21:22| Comment(4) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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