2008年10月06日

さるかに合戦

「さるかに合戦」は不思議である。
何が不思議といって、蟹の子供が猿に復讐しようと協力を求めるのが栗と蜂と臼と牛の糞だという点である。生き物でないものが4分の3の割合で含まれている。「協力を求めた」を「使った」に言い換えてもどうも釈然としない。

もし、蟹の子供が本当に親の敵討ちをしたかったのであれば、栗蜂臼牛糞のいずれかの「こらしめ」ポイントの間隙を縫って自らのハサミ攻撃を入れたであろう。しかるに、「さるかに合戦」に蟹自身のトドメはあるか。ない。栗蜂臼牛糞に任せっきりで高みの見物である(というか、後半は殆ど姿を現さない)。
蟹は、ただ泡を吹いていたのだ。

結局、猿は罰が当たって悶絶したに過ぎない。
栗蜂臼牛糞は単なる「道具」なのであって、しかもそれは「蟹の」、ではなく「神の」、である。
だから、芥川龍之介の「猿蟹合戦」における蟹等に対する判決は、不当な矛盾に満ちている、と言うべきであろう。
いわゆる冤罪事件だ。
posted by og5 at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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