2008年10月13日

「歩いても 歩いても」〜思い出す夏

映画「歩いても 歩いても」サウンドトラック映画「歩いても 歩いても」サウンドトラック
ゴンチチ

In The Garden Records 2008-06-11
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見事だ、とまず思ったのだった。
それは映画が始まってまだ数分も経っていないほんのプロローグ部分を観ていた時のことだった。そして、物語が進むに連れてその思いはますます強くなる。
スクリーンには、他愛もないことを話しながらお昼の準備をする母(樹木希林)と娘(YOU)が映っているだけだ。あるいは、居場所のない家から逃れて散歩する父(原田芳雄)のかくしゃくとした後姿があるだけだ。が、とにかく見事なのだ。
疎遠になっていた息子(阿部寛)が妻(夏川結衣)とその連れ子を伴って家に帰ってからも、映画は一切揺るがない。こういう言い方は妙かも知れないが、しかし今はその他に言葉を思いつかない。

横山医院は、久方振りに大賑わいだ。医院ももう閉めてしまい、普段は年老いた夫婦二人暮らしなのに、今日は次男夫婦と長女夫婦、それにそれぞれの子供達も合わせ全部で7人も「お客様」がいる。
今日は死んだ長男の15回目の命日で、だから、母は大忙しなのだ。彼女の必要以上の張り切り、しつこいくらいの長男の思い出への言及は、父の寡黙な寂しさと表裏一体で思わずしんみりさせられるが、「お祖母ちゃん家」という言葉を巡るユーモアがそれを救ってくれる。
ほぼ何も起こらない。食事をして、言い合いをして、墓参りをして、また食事をして、風呂に入り、一夜明けて帰って行く。
そこにある父と息子の緊張感も、姑と嫁のやり切れないさや当ても、考えてみれば僕達の日常にいくらでも転がっているもので、だが、スクリーンに展開されているのは何とも魅力的な日本の夏であり、日本の家族なのであった。

次男の昔の写真を見る母と妻と子。ひとりでいる父。母が丸ごと抜いて来たので空っぽになってしまった箪笥の引き出し。一転、廊下をかける子供達の足音。そして明るい夏の昼。
是枝裕和という監督は、本当に子供を描くのが上手いと思う。
結局は修繕され得なかった風呂場のタイルと同じように、人生においてもほころびは必ずしも修復すべきものではなく、半分崩れながらも何となく続いて行く。
これは思い出す夏の映画で、息子の墓参りの珍しく化粧をした母と、彼女に引き抜かれたひまわり、そして遠く電車が見える坂道をゆっくりと下る家族を景色として、ゴンチチの音楽が優しく流れる。

※秋田FORUS8階シネマパレにて上映中。
 10/11(土)〜10/31(金)
 (1)10:20〜 (2)15:05〜 (3)19:50〜
posted by og5 at 15:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ふわふわ派? ごわごわ派?

世間では「ふわふわタオル」の好感度が随分と高いらしい。
P&GのCMでも、「新しい『ボールド』なら、ごわごわタオルもふわふわ!」などと言っているし、内藤大介も「ああ〜柔らか〜い(ハートマーク)」と実に幸せそうだ。
でも、僕にはこれが納得いかない。
僕は断然「ごわごわタオル派」なのである。

もしかしたら、と思うことがある。
僕の母はガサガサの手をしていた。僕が幼い頃から既にそうで、だから、よく腹痛を起こす子供であった僕は、そんな母の手で腹を撫でさすられているうちに、その「ガサガサ(あるいはザラザラ)」をいつの間にか優しいもの、好ましいものとしてごく自然に受け入れていたのではないか、と思うのである。つまり、その刷り込みがタオルの好みにも少なからず影響しているのではないか、と。
「ふわふわタオル派」の人は、すごくいいとこの子なのかも知れない。

それに第一「ごわごわタオル」の方が機能的にも優れている。
買ったばかりのタオルはちっとも水気を吸わない。ふわふわしていて、さらさらしていて、僕の身体の水分にはあまり興味もなさそうだ。二つ折りにして身体を拭こうとすると、タオル同士でスルスルと滑るばかりでちっとも身体にまとわりつこうとしない。
そう、圧倒的に摩擦係数が少ないのである。

お前に求められている機能の第一は肌触りではなく吸水力だ、と声を大にして言いたい(出直して来い!)。
まあ、タオル相手にそんなにむきになるのもどうかと思うのであるが。
posted by og5 at 10:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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