2006年12月12日

「LOVE」を聴く

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ザ・ビートルズ

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ザ・ビートルズの新作「LOVE」を聴いた。
実はこのアルバムには悪意を持っていて、元々は購入する気もなかった。悪意というのは勝手な先入観であり、また偏見でもあったわけだが、具体的に説明するとそれは以下のようなものであった。

言うまでもなくビートルズは既に解散してしまっている。それどころかメンバーの内二人までがもはやこの世にはいない。だから「新作」など発表出来るわけがない。
また、今回のアルバムには全面的にジョージ・マーティンとその息子が関わっていて、過去の音源をコラージュしたりサンプリングしたりといった「改編」を行っているのだというが、しかしそれならば、ザ・ビートルズの「LOVE」ではなくて、マーティン親子の「LOVE」とすべきではないのか。
そもそも、ソロになってからオノ・ヨーコと一緒に「LOVE&PEACE」に邁進していたジョンならまだしも、現役の頃のビートルズが自分達のアルバムに「LOVE」などといういかにもへなちょこなタイトルをつけるわけがない。ここにはなんのひらめきも感じられないではないか・・・。

しかし、と僕はやがて思った。好きか嫌いかは別にして、まずは聴いてみなければ始まらない、文句を言うのはそれからだ、と。

はっきり言って、「LOVE」はビートルズだった(当たり前か)。
しかし、前評判やら何やら、色んな情報とそれに基づく偏った想像が頭の中で勝手にかつ激しく渦巻いていたので、実際に聴いてみるまで、僕はそんな単純なことにさえ思い到らなかった。
確かに、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のストリングスの昂揚に導かれ、「ア・ハード・デイズ・ナイト」のギターと「ジ・エンド」のドラム・ソロをイントロとして唐突に「ゲット・バック」が始まった時には(他にも何やらいろいろと混じってるけど)、そのあまりのカッコよさに唖然とし、心の中で思わず「ウヒャァ!」と叫んでしまった程だったが、それにしても(どうやっても)、これはやはり「ビートルズの音楽」以外の何ものでもないのである。
むしろ、一曲目「ビコーズ」の控え目な「加工」の方が余程違和感があり、ある意味ジョージとジャイルズ親子の才能(というかセンス)が強く感じられる、と言ったら考え過ぎだろうか。

ザ・ビートルズは既に解散してしまっており、メンバーも半分はあの世の人となってしまった。だからこれはやはり「新作」ではなく、あくまでも一種のベスト盤なのだと思う。
そして、ジョージ・マーティンは、かつてそうだったように、ここにおいても(息子と共に)やはり最高のプロデューサーなのだ。

アルバム・タイトル「LOVE」だけは認めたくないが、これは実に楽しいアルバムである。
posted by og5 at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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