2007年04月17日

チーム・アメリカ!? いや、BECK!

GueroGuero
Beck

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暗転したステージでいきなり始まったのは、何とパペット・ショーだった。
「チーム・アメリカ!?」
「いや、BECK(のはず)だ!」
4月14日土曜日、ZEPP仙台、BECKのコンサートは、そのように幕を開けた。

舞台中央には「人形劇」用の舞台内舞台がしつらえてある。そして、それがそのままプロジェクターで背後の大きな画面に映し出される。
ロック・コンサートなどで、実際の演奏をそのままプロジェクターで映し出す、というのはよくある「手」である。大きな会場では、ほとんど豆粒にしか見えないスターを何とかして身近に感じられるように、という配慮もあるであろう。また、画像処理に凝って、アーティスティックな表現を目指す、という場合もあるであろう。
しかし、このBECKのコンサートにおけるプロジェクターの意味は何なのか。

演奏しているのは人形か? それとも人間か?
僕には段々判らなくなる。
というか、そもそも明らかに最初は、人形が演奏するオープニング・ナンバーに導かれるように人間が登場したのである。
そしてスクリーンの人形と人間とはやがてシンクロし始める。
今は確かに人間が演奏している。しかし、いつの間にか、僕はスクリーンに映し出されている人形を人間だと思い込んでしまっているのだ。

ここにあるのは、表面的には「笑い」であり「ユーモア」である。BECK並びにバンドのメンバーと全く同じファッションに身を包んだ人形は、確かに可愛い。実にしっかりと「演奏」もしている。立ち位置も換え、楽器も持ち替える。
だが、人形がついには「PUPPET CAM」を手に、実際に演奏している人間を追うに至って(そしてその画像がプロジェクターに映し出されるに至って)、僕の哄笑は約1/2ほど驚愕の叫びに変わる。
もはやこの人形には生命が宿っている。

「ユーモア」が「ナンセンス」に取って代わられ、玉ねぎの皮のように(あるいはマトリョーシカのように)際限なく脱ぎ捨てられて行く真実が僕に眩暈を起こさせる。
このショーは結構グロテスクだ。大笑い出来るし、演奏もカッコイイが、同時にまた、不条理劇のように観る者を不安に陥れる何かを隠し持っている。
まるで、マルクス兄弟の鏡のシークエンスである。
ああ、面白くて堪らない。

我輩はカモである我輩はカモである
グルーチョ・マルクス レオ・マッケリー ハーポ・マルクス

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posted by og5 at 23:49| Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
パペット人形がハンディカム持って、ライブの現実を撮っていくなんてかなりBlackきいてますね。
tomoskaのblogで興奮が伝わり、ogのblogで詳細がみえた感じ・・・
あ〜行きたかったよぉ〜。
Posted by Fuming at 2007年04月18日 16:17
取りあえず、パペットの晩餐会、と言ってみる。
Posted by og5 at 2007年04月18日 22:31
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