いつからだろうか、テレビCMの画面に、「イメージ図」という断りのコメント文字が入るようになった。
例えば、若い主婦が、最近腸の具合が悪い、としかめっ面をしてタレントに訴えかけている。次いで、画面には、小学校の理科の時間に習ったような人体図が出て来て、すぐに腸の部分だけがクローズアップされる。すると、大腸が、まるで空気入れで空気を送り込んだかのようにプクッと膨らんだり、また縮んだりして、最終的には赤く腫れ上がって危険信号を発し始める。そんな時に、この「イメージ図」という文字が現れるわけである。
これは、いったい何のための注意喚起なのか。あれを、実際の人体の映像だなんていったい誰が思うというのか。どう考えても「イメージ図」である。それ以外の何物でもない。つまり、余計なお世話なのである。
腸が赤く膨らんだり、イガイガ虫が掃除機に吸われるのを必死になってこらえたり、毛根が急に元気になったり、温湿布からオレンジ色の効能がジワジワと発生したり、その度に「イメージ図」が現れる。しかし、考えてみれば、普通の主婦がタレントに身体の不調を訴える、というシチュエーションの方が、よっぽどあり得ないことなのではないだろうか。
今、ある「お通じ」関係の宣伝に吉永小百合が出ているが、本物の人間だという感じがあまりしない。まるで3Dで作ったみたいだ。
ここにこそ、「イメージ図」と入れて欲しい、と僕は思う(いい意味で)。
2007年11月04日
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