2008年01月20日

「グラインドハウス」は大傑作である

金曜日、「グラインドハウス」の上映最終日ということで、またもやのこのことシネマパレまで出かけて行った。これで二回目。「プラネット・テラー」は単独上映版も観ているから、延べ三回目となる。
「プラネット・テラー」には、何度観ても文句なしに楽しめる「職人技」を見て改めて感心させられたが、一回目とその印象が驚くほど変わり、そして大好きになったのが「デス・プルーフ」であった。

前回も確かに面白かった。大いに興奮したし、あの後半からラストは間違いなく滅多に経験することの出来ない強力なカタルシスだった。だが、それと同時に、前半に対しては、何だかすっきりとしないもやもやとした感覚が消し難くあったこともまた事実で、僕はそこにラス・メイヤー監督の「ワイルド・パーティ」を重ね合わせて、比較的投げやりにカテゴライズしてしまっていたのである。
確かに、あそこにはラス・メイヤーの影があるだろう。それどころか、後半においては同監督の「ファスター・プッシーキャット キル!キル!」がもろに取り入れられているようである(「ファスター〜」については未見だったが、昨日妻がYOUTUBEで「グラインドハウス」のエンド・ロール曲をバックに展開される強烈なモノクロ映像を発見(→)。僕は心の中で「ああ、これだ!」と叫んだ)。
しかし、それでも、「デス・プルーフ」は、ラス・メイヤー作品の単なる真似などではあり得ない。
「デス・プルーフ」を二度目に観て僕が感じたのは、実は「センチメンタル」であった。

「眠る前に何マイルも行かなくてはならない」と静かに語られるロバート・フロストの詩が彩るナマ脚と尻が、その「センチメンタル」の源だ。
スタントマン・マイクの、バタフライ=アーリーンに対する残酷な指摘。まだ来ぬ恋人にメールを送るジャングル・ジュリアの純情。雨に濡れて光る脚。女の友情。女だけの週末。「その」直前、ラジオから流れる「デイヴ・ディー、ドジー・ビーキー、ミック&ティッチ(&ピート)」の曲に合わせてドラムを叩く真似をするシャナ。隣であきれたように笑っているアーリーン。
そして、結末。

この前半のやるせない「センチメンタル」と、後半の強烈かつナンセンスな「カタルシス」を、スタントマン・マイクの歪んだ「デス・プルーフ(耐死仕様)」が結び付ける。
「だらだら」感を安易に「死霊の盆踊り」に結び付けたことが今となっては恥ずかしい。
「グラインドハウス」は大傑作である。

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posted by og5 at 17:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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