2008年04月06日

仕組みだけでは気持ちが悪い〜「うた魂(たま)♪」

うた魂♪ (朝日文庫 し 37-1)うた魂♪ (朝日文庫 し 37-1)
栗原 裕光 小路 幸也

朝日新聞社 2008-03-07
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今日は朝からルミエール秋田に「うた魂(たま)♪」を(ひとりで)観に行った。
面白くないこともなかったが、合唱がテーマなのに主人公と合唱部の他メンバーとの関わりがあまりにも希薄。それに、主演の夏帆が「天然コケッコー」の時とは別人みたいに変に見える。いつもたいてい口をぽかっと開けて笑っていて、明らかにおかしい。これは多分演出がまずいのである。誰かに似ているなあと思いながら見ていたのだが、そうだ、「うた魂(たま)♪」の夏帆は宮崎美子みたいに見えるのだ(ついでに言うと、薬師丸ひろ子は三浦友和に似ていた。顔の色までそっくりだった)。

「面白くないこともなかった」と書いたが、それはこの映画にある仕組みのせいである。恋愛、クラブ活動、挫折、友情、そしてクライマックスの「大会」。だが、仕組みだけで面白いというのは実は気持ちが悪い。それは、この映画のラストで、合唱コンクール北海道予選会場全体がひとつになる感動的シーンの「何故」となって僕に突きつけられた踏み絵でもある。
歌に一番必要なのは「心」だ、とこの映画は言う。僕も「心」派ではあるのだけれど、意味もなく感動させられるのは非常に怖い。
「うた魂(たま)♪」は、ちょっと全体主義的で、人を馬鹿にしている。

※淡谷のり子はかつて、「今の歌手はテクニックがないから『歌に心を込める』などと言うのだ」と憮然として批判していた。感情をも表現し得るテクニックというものも、この世にはあるのだろう。
posted by og5 at 15:18| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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